股関節と足の連動

股関節は足の小指側と親指側の接地で働き方が異なります。小指側が接地したときは股関節がフル稼働し、親指側が接地したときは股関節が稼働停止します。

小指側→アクセル(股関節フル稼働)
親指側→ブレーキ(股関節稼働停止)

股関節がフル回転するにはアクセル全開が条件です。しかし、このアクセル全開が難しいのです。なぜならばアクセル全開に見合うだけの足の実力が必要だからです。

 

深部感覚

足の実力チェック

足にとって大切なことはアーチ構造を備えていること、足指の関節が十分に可動できる状態であることです。以下、一つでもチェック項目に該当すれば足の実力が低下していると考えられます。

足のアーチがない(扁平足、外反母趾)
足の指をしっかり曲げてグー(げんこつ)をつくれない
足がよくつる
足の指の爪が小さくなっている、なくなりかけている
足の爪の色が悪い
足の裏にタコやウオノメがある、踵がガサガサになっている
足が冷える
足の怪我が絶えない(捻挫、足底筋膜炎など)

足の機能を回復

足の機能回復が必要です。骨格筋(長趾屈筋や長母趾屈筋など)、接地感覚(深部感覚)の回復をしてブレーキを解除、そしてアクセルで動くための足つくりをし、実力をつけることが大切です。

足関節の動きに協力する筋肉

背屈:前脛骨筋、長指伸筋、長母指伸筋
底屈:下腿三頭筋、長腓骨筋、短腓骨筋、長母指屈筋、長指屈筋、後脛骨筋
外反:長腓骨筋、短腓骨筋、長指伸筋、第3腓骨筋
内反:下腿三頭筋、後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋、前脛骨筋

いわゆる足関節(距腿関節)

距腿関節:脛骨の下関節面、脛骨の内果関節面および腓骨の外果関節面が連なって関節窩をなし、距骨滑車が関節頭となるらせん関節である。関節包の内・外両側は強く、前・後はゆるく、上・下はともにそれぞれ関節面の軟骨縁につく。
距腿関節の運動:足の背側および底側方への屈折(約30度)と内転および外転を軽度に行う。

 

参考日本人体解剖学第一巻医学博士金子丑之助著

 

深部感覚

第4・5趾〜お尻の関節hip joint

足と股関節をつなげるにはブレーキ解除が必要です。そしてアクセル側で足と股関節の動きをつなげます。第4・5趾〜hip jointまでが滑らかに動くはずです。クラシックバレエで醜い足といわれる「鎌足」はブレーキをかけた足といえるでしょう。

 

深部感覚

アン・ドゥオールとターンアウト

クラシックバレエを習われている人たちの中には、「なかなかアン・ドゥオールができるようにならない」と試行錯誤している人が多いようです。これはブレーキを解除できてないことが考えられます。アン・ドゥオールとターンアウトは外に回す意味です。足を外に回すというのは股関節を外旋するということになります。股関節内旋はブレーキ、股関節外旋はアクセルです。

足と股関節をつなげるエクササイズ

深部感覚

 

【基本】足の指を曲げるトレーニングです。足底、下腿部深層を収縮できるように練習します。足でゲンコツができるくらいになったら底背屈トレーニングへ進みます。

 

 

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