構造動作トレーニングでは基底面積を広く、骨の強度を発揮できる骨格ポジションが重力を正しく受ける姿勢だと考えている。そのための足の接地は、趾先と地面が軽く接触し、足裏全体が地面を捉え、圧を分散して体重を支える状態を中間位(ニュートラルポジション)としている。
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳
衝撃を和らげるための足の機能を必要にして十分に発揮するには、足のアーチ構造の構築が必要だ。偏平足、凹足、外反母趾など足が変形して足の機能を十分に発揮できない。一歩一歩の衝撃はダメージとして体に蓄積される。
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳
足底の筋は、母趾球の筋、小趾球の筋、中足部の筋がある。
▲日本人体解剖学第一巻(南山堂)著 金子丑之助
【母趾球の筋】
母趾外転筋
短母趾屈筋
母趾内転筋
【小趾球の筋】
小趾対立筋
短小趾屈筋
小趾外転筋
【中足部の筋】
虫様筋
足底方形筋
骨間筋
短趾屈筋
▲分冊解剖学アトラス 越智淳三=訳
骨間筋は3個の底側骨間筋と4個の背側骨間筋とが区別される。
▲基礎運動学(医歯薬出版株式会社)著中村隆一・斎藤宏
構造動作トレーニングでは足根骨のモビリゼーションで自らの動きで生じた内部の刺激を感知する感覚を拾う。はじめての方は外部からの刺激を主に受け取ってしまいがち。変化の違いは効果と深部感覚の蓄積に現れてくる。何をアプローチするのか、やることを理解することが大切だ。
さらに足底の筋の収縮率を上げる訓練をする。これは、関節可動域を拡げるだけでなく、固有感覚受容器の活性化を目的としている。感覚を拾うにしても鈍化した固有感覚受容器では刺激の感知が難しい。
こうして足の機能を回復した後、必ず動作に転換する基本動作を怠ってはいけない。股割り、スクワット、ロウギアランニング、様々な角度から基本動作を見直し日常動作へ転換する。股関節の回転力などは、動作に転換することで動きのキレになる。
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