腰割りを始めた翌日サプライズ!すごいネコ背が改善して姿勢もよくなった!

手工製本家・47歳 山崎 曜(やまざき よう)

姿勢のことはあきらめていた

えにし治療院の中村考宏先生の「腰割り」を行うようになったのは、昨年11月に2日間続けて指導を受けたのが始まりです。私は、特に体に故障があったわけではありませんが、手仕事を業としているので、以前から人の体のしくみや体の使い方に関心がありました。そもそものきっかけは、若いころに足をくじいて、均整術の先生の治療を受けたときのことです。故障をしているのは足首なのに、その先生は私の手のある部分を押さえます。すると不思議なことに、動きの悪かった足首が、そのときは普通に回せるのです。「人体は、全身がつながっているんだ!」ある種の感動を覚えた私は、以来、その仕組みを自分の体で体感したいと思うようになったのです。そのときに「骨盤が後傾している」と指摘されたのも、腰割りに興味を持ったきっかけの一つです。腰割りは通常パターンのほかに、正座して行うパターンも行っています。後者は、太ももを少し開いて正座します。頭と背骨を一直線に保ったまま上体を前傾させ、そのポーズで胸をぐっと前に突き出すというものです。時間や場所は特に決めず、思い立ったときに、できる回数をやるようにしています。私としては、半ば勉強のつもりで始めた腰割りですが、思わぬサプライズも体に表われました。指導の2日目には、ネコ背が改善され、姿勢がシャンとしてきたのです。私は20年近く手工製本家として手作りの本を作ったり、教室を開いたりしています。この仕事は細かい工作のようなもので、やっている間は手元をよく見ようとして、上体がかがみがちになります。ネコ背は、その積み重ねによる職業病のようなものかもしれません。以前から「姿勢が悪い」と指摘されることがあり、自覚もしていましたが、もともとそうだから仕方ないとあきらめていたのです。中村先生に言わせると「すごいネコ背」だったようで、改善されたときには、私よりも先生のほうが感動されていたくらいです。以降は、仕事は相変わらず続けていますが、周囲から姿勢がよくなったといわれることがよくあります。どうやらよい姿勢を維持できているようです。

パソコン作業中も骨盤を意識

ネコ背のこともそうですが、腰割りを続けていることで、こういう体の動かし方もあるんだ、という新たな体感が得られたのがうれしいことであり、大きな収穫です。骨盤が正しく立っている状態、股関節をどう動かすと、骨盤や筋肉がどう連動するのか。何度もくり返しているうちに、少しずつですが、自分の体で感じられるようになりました。中村先生の言う「骨盤を立てる」ことの大切さは、私にもよくわかる気がします。特に、骨盤の後傾による内臓への圧迫は、私たちが気の付かないうちに、その働きにかなりの悪影響を与えているようです。近ごろは、パソコン作業などでイスに座っているときには、股関節を動かして、骨盤を立てるよう意識しますいし、歩いているときも背骨や胸の動きに気をつけるようになりました。腰割りの刺激で、いろいろな動作を意識してやることができるようになり、それがさらなる体の改善につながると思っています。私もまもなく50歳。老化に伴うさまざまな体のトラブルから身を守るためにも、腰割りを続けていこうと思っています。

骨盤の位置を正せばネコ背も改善する

 

えにし治療院院長 中村考宏

 

山崎さんのネコ背は、よく覚えています。なにしろ、私のセミナーの初日では、かなりのネコ背だったのが、翌日参加されたときにはまっすぐになっていたのですから。前日の山崎さんを見ている人は、一様に目を丸くしていたものです。ご自身は、ほとんど気付いていなかったのもおもしろかったですね。ネコ背は、骨盤の後傾による筋肉の不整からきている場合がおおいので、腰割りなどで骨盤を立てる動きのコツさえつかめば、簡単に直ることもあります。山崎さんは、以前から太極拳などをやっていたことから、そのコツを体得するのも早かったのではないでしょうか。
(マキノ出版『安心』2010年4月号より)

山崎曜 YAMAZAKI YO 製本アーティスト

1962年東京生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後、出版社勤務を経て、製本技術者に弟子入り、技術を習得。手で作る本の教室を主宰。暮らしの中で、手料理のように本を作り、インテリアとして飾って楽しむ。そんな手製本の入り口(作り方)と出口(使い方)を模索中。現在、東京藝術大学デザイン科講師。東京製本倶楽部会員。著書に「手で作る本」(文化出版局刊)がある。≫≫ウェブサイト

 

 

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