腕橈関節

腕橈関節は肘の外側の関節

肘の外側の関節を腕橈関節といいます。腕橈関節は体幹から末端へ力を伝える中継点、あるいは上腕と体幹の位置関係を良好にする関節。腕橈関節の位置、動きを実感していることが大切です。

 

深部感覚

肘関節の構造

肘関節は、腕尺関節・腕橈関節・上橈尺関節から成る複合関節。
腕尺関節は蝶番関節、腕橈関節は球関節、上橈尺関節は車軸関節。
運動方向は、屈曲、伸展、回外、回内。

肘の動きに協力する筋肉

屈曲:上腕二頭筋、上腕筋、腕骨筋 、腕橈骨筋、長橈側手根伸筋、円回内筋、橈側手根屈筋、短橈側手根伸筋、長掌筋
伸展:上腕三頭筋
回外:回外筋、上腕二頭筋、長母指外転筋、長母指伸筋、腕橈骨筋、長橈側手根伸筋
回内:方形回内筋、円回内筋、橈側手根屈筋、長橈側手根伸筋、腕橈骨筋、長掌筋
など

腕橈関節から回内の動きをトレーニング

腕橈関節がきちんと機能しているということは運動にとってとても重要なことです。橈骨は中間位から回外、回内の運動方向へ動きます。この動きが滑らかに行われないと様々な問題が発生します。肘が痛い、腕がしびれる、ボールを投げる時にひっかかる、腕に力が入らない、腕がつっぱる、つる、パンパンになるなどの肘の症状、怪我(離断性骨軟骨炎、関節遊離体、関節鼠、橈骨・正中・尺骨神経麻痺、上腕骨外側上顆炎など)、パフォーマンス低下、力任せになるなどです。円回内筋を回復して腕橈関節を滑らかにしましょう。

 

深部感覚

円回内筋

〔起始・経過〕上腕頭:上腕骨の内側上顆および内側上腕筋間中隔
尺骨頭:尺骨の鉤状突起、両頭は合して下方へ走る。
〔付着〕橈骨の前面および外側面(回内筋粗面)
〔作用〕前腕を回内し、肘関節を屈する
〔神経支配〕正中神経

 

引用日本人体解剖学第一巻医学博士金子丑之助著

 

深部感覚

中間位で肘関節屈曲トレーニング

円回内筋を収縮させて回復する回内トレーニングと並行して、中間位で屈曲をしてみましょう。これは、腕橈骨筋という前腕橈側の筋肉を回復するトレーニングになります。

腕橈骨筋

前腕橈側の浅層に位する。

〔起始・経過〕上腕骨外側縁の下部、外側上腕筋間中隔から起こり、橈側前方に向かって弓状に突隆する筋腹をつくって長い腱にうつり、前腕の橈側に下る
〔付着〕橈骨の茎状突起の上方
〔作用〕前腕を屈するとともに、これをわずかに外転する
〔神経支配〕橈骨神経

 

引用日本人体解剖学第一巻医学博士金子丑之助著

腕橈骨筋は腕を回内と回外の間の中間位へもたらす。この位置では腕橈骨筋は屈筋として働く。その屈筋作用はゆっくりした運動のときや、前腕が回外位にあるときはわずかである。

 

引用解剖学アトラスT

 

*掲載の記事・写真・図表などを無断で複製・転載・転送・配信することは著作権法により禁じられています。著作権はMATAWARI JAPAN・ウェブサイト管理人またはその情報提供者に帰属します。

top えにし治療院 股割り 講座日程