「骨盤おこし」ことはじめ

骨盤を立てる:「骨盤」をおこすには股関節の動きを実感する

骨盤の役割:股関節の可動と内臓器の保護

骨盤を立てることは、治療に限らず、股関節を滑らかに動かすためのトレーニングに重要です。「骨盤おこし」トレーニングは、骨盤後傾から骨盤立位、骨盤前傾へ、股関節 を滑らかに動かすことができるポジションを身につけるものです。そして、股関節の動きのため以外にも骨盤を立てなければならない重要な理由があります。それは、「内臓のスペースを確保し保護する」です。

先日、健康管理のため一食一食の食事に細心の注意を払っている方の「骨盤おこし」トレーニングをしました。話を伺う限り、カラダに良さそうな食事メニューの ラインナップ、食材を取り寄せ、集めることに感心するものばかりでした。しかし、肝心の食べたものを消化吸収する内臓器がペチャンコで硬くなったお腹に圧 迫されているようでした。骨盤をチェックしてみると骨盤が後傾した状態で腹筋群を縮めてお腹をペチャンコでカチカチに固めていました。また、定期的にお通 じがないとのことなのですが、骨盤を後傾させた状態では腹圧をかけようにも上手く力が入りません。これでは、食べるものに細心の注意を払っていても本当に カラダに良いのか悪いのかわからない状態です。もし、食べ物に気を遣うのでしたら「食事摂取⇒消化吸収⇒排泄」までを考えるべきではないでしょうか。「骨盤おこし」トレーンングは、運動と健康の両面から考え骨盤ポジションを身に付けていきます。

骨盤の知識と実感

はじめて「骨盤おこし」に取り組まれる方たちに「骨盤を立ててみてください」とリクエストします。

すると、「腰を力ませ上に伸びたり、反らせる方」、「骨盤を後傾させる方」、「骨盤を前傾させる方」、それぞれに骨盤を立てるために首をひねりながら一生懸命に表現しようとします。この中で、骨盤を立てる方向は 骨盤前傾方向がもっとも近いのですが、この方向を示す方は非常に少ないのです。それは、骨盤や股関節の仕組みや位置、形、などの実感が鈍いことが理由にあります。骨盤の操作は、股関節の可動により骨盤ポジションを変化させることができます。しかし、股関節の動きを実感できない状態では、骨盤の操作がよくわ からずに腰を力ませたり、反ってしまうのです。また、骨盤を立てることを骨盤後傾で表現してしまう方は、解剖学を勘違いしているものと思われます。

「骨盤を立てる」ことの意味

「骨盤を立てる」ということは、クラシックバレエでよくいわれていたことですが、最近では各競技でも意識されるようになりました。基本に忠実なクラシックバレエの指導者でしたら「なぜ、骨盤を立てることが必要なのか?」ということを経験的に理解していますから、股関節が滑らかに動くための要素をきっちり訓練します。しかし、各競技で方法論が注目されるようになったばかりの経験値の低い段階では、まだ「骨盤を立てる」意味をしっかり理解している方が少ないのが現状です。

例えば、『マラソンで骨盤を立てることを意識して走っていると腰が痛くなるのでマッサージやストレッチでケアしながら意識を続けている。』

このケースから以下のことが考えられます。

  • 骨盤を立てているつもりが実は「腰を力ませる、反らしている」可能性が高い
  • 痛みが出ているフォームにも関わらず骨盤という部分にこだわりすぎ

骨盤を立てたポジションを競技動作へ落とし込む

★骨盤を立てたポジションを競技動作へ落とし込むためには、相応のトレーニングが必要になることを覚えておいた方がいいと思います。

「股関節の動きを実感する」ことをトレーニングします。

  1. 股関節の仕組みを知る
  2. 股関節の位置を知る
  3. 股関節を感覚で記憶する
  4. 股関節を運動で記憶する

「骨盤ポジションを実感すること」をトレーニングします。

  1. 骨盤の形を知る(骨指標)
  2. 骨盤の形を感覚で記憶する(骨指標)
  3. 骨盤の強度を感覚で記憶する
  4. 骨盤のポジションを運動で記憶する

これらを実感することで競技動作中の「意識」が生かされるわけですが、多くの場合はこれらの実感がなく方法論の知識だけ先行しているように見受けられます。股関節の動きを実感し、運動と健康の両面から骨盤ポジションを身に付けることが大切です。

意識だけでは動かない。
気合だけでも動かない。
実感がなければ動かないのだ。

 

 

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